コワーキングニュース141014

日本最初のアーケード商店街が挑戦!「リノベーションまちづくり」後編

日本最初のアーケード商店街が挑戦!「リノベーションまちづくり」後編

住む、遊ぶ、暮らす、働くが集約された商店街へ

まちの変化に伴い、バブル崩壊後から減少を続け、平成21年に底をついた通行量もゆるやかに上昇を続けている。昭和40年代の最盛期(約3万9000人)と比較すれば3分の1程度だが、数以上に “質”の変化が大きい。

「人口減少社会に適した、住む、働く、遊ぶ、暮らすが全部詰まったコンパクトシティを目指しています」

一方で木造密集地域としての課題もある。その一つが頻繁に起こる火災だ。
煙探知機連動の通報システム導入など、早期発見・早期通報を心がけているが「漏電・放火などもあり火は防げない」。ホコリがたまったまま人の使っていない建物などは特に危ない。だからこそ、使われていない建物に一つ一つ手を入れ「活きた建物」にしていくことが重要だと言う。
焼け跡の空き地に小倉名物のおでん屋台を呼び、新たな通りのにぎわいを生み出した。今後はここに芝生やデッキを敷き、コミュニティカフェを運営する計画も始まっている。

通りを公園へ…前代未聞の商店街リノベーション

『魚町サンロード商店街』のアーケードができたのは30年以上前。老朽化し、改修や維持の難しさから2015年に撤去される予定だが、撤去後は「通りに公園・広場をかぶせる」計画が進められている。
今年は撤去予定のアーケードや空き店舗・空き家を使ったアートイベントも開催された。
魚町のリノベーションによるまちづくりは「タダでは起きない」商人の知恵・たくましさとともに、一つ一つ条件の異なる物件に対して知恵を絞り、“ここにしかない価値”をつくり出そうというきめ細やかさ・粘り強さを感じさせる。そしていずれも実感のこもった、訪れる人ひとりひとりの笑顔がイメージできる計画であることが印象的だ。

「リノベーションを」軸にしたまちづくりで大きな変化を遂げようとしている商店街の記事の後編です。見出し毎に抜粋してまとめました。

「シャッター街(商店街)」という言葉が一般的になるほど、全国各地で商店街が衰退しています。
起業家やクリエイターたちの拠点づくりに続き、2013年には北九州市内10大学の学生たちが集まる拠点であり、地域や企業へも開かれた場として『北九州まなびとESDステーション』が誕生しました。こうした変化に応えるように、商店街の店主たちがそれぞれの専門知識・技能やノウハウを無料でシェアするコミュニケーションの場「うおゼミ」も始まりました。今後は商店街の中に数百人規模のシェアハウスをつくる計画もあるそうです。
商店街というエリア全体が「さまざまな人が集まり、楽しい時間を過ごす場所」という価値を取り戻すこと、魚町ではリノベーションによって生まれたそれぞれ個性的な場所が”入り口“となり、多様な人々が集まってきていることが感じられます。全国展開を目前に、“地方都市の商店街”の快進撃がこれからも続きそうです。

小田原で新設するコワーキング事業も、多くの方々と連携して、皆様にとって有用なものでありたいです。

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